加藤外科産婦人科・乳腺クリニック

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女性特有の症状について

24歳の娘が婦人科で扁平上皮内病変(ASC‐US)の疑いがあると言われました。どういった病気で、何に気を付ければよいのでしょうか。
子宮には頚部と体部という部位があり、頚部にできる癌を頚癌、体部にできる癌を体癌と呼びます。体癌は閉経前後に多く、頚癌は30代に最も多く20代にその前兆が現れます。
そのため20歳になったら子宮癌検診が勧められます。子宮癌検診は主に頚癌の検診となり、検査結果は、以前はクラス分類Ⅰ~Ⅴの5段階で表わしていましたが、新しくベセスダ分類に変わってきました。その中に、日本語にすると「意義不明な異型扁平上皮」となる「ASC‐US」というレベルがあります。分かりやすい言葉では「正常と疑陽性の間」となります。正常な細胞はいきなり癌に変わるわけではなく徐々に変化していきます。その引き金になるものがHPV(ヒトパピローマウイルス)と呼ばれるウイルスです。ASC‐USと診断された方は、HPVに感染しているかどうかの検査を行い、癌化していく可能性が高いかどうかを判断し、今後の経過をみていくことになります。
悪化していくようであれば癌になる手前で処置をすれば全く心配要りません。きちんと経過観察をすることが大切です。
20代女性です。現在、授乳を行っていますが、母乳のあげ方が本当にこれでいいのか心配です。外来で母乳の相談や指導を行ってくれるところがあるそうですが、どのような相談や対処をしてくれるのでしょうか。
母乳の相談ができる場所は、母乳相談をしている産院、助産院、お住まいの地域の保健センターです。相談する施設によって対処方法に多少の違いがあります。主に助産師が対応し、まず授乳状況、授乳方法を詳細に伺います。授乳をしても乳房の張りが強かったり、しこりがある時は適切な授乳回数、授乳方法、搾乳の仕方を指導します。母乳を吸わせていると乳首が痛かったり、切れてしまう場合は実際に母乳を吸っているところを見て、上手に吸える抱き方や吸わせ方を指導します。また乳腺が詰まっている事で痛みを伴う場合があるのでトラブルがないか判断します。また乳房が張らない、母乳量が足りているか、ミルクの量が適切かどうか不安な場合は母乳の飲めている量を測定し、母乳分泌を増やす方法や、必要なミルクの量を指導します。
トラブルがある場合、産院では必要があれば医師に診察してもらったり、医師に薬を処方してもらう事も可能です。
産後いつまで経っても悪露が多く心配です。病院で診てもらった方が良いでしょうか。
分娩後、身体が妊娠前の状態に戻るまでの期間を「産褥期(さんじょくき)」といい、その期間に子宮は元の大きさに戻ろうとして収縮をします。その時の痛みを「後陣痛(こうじんつう)」といい、その収縮により、分娩時に胎盤が剥がれた時に出来た子宮の内側の傷からの出血を止めようとします。そして回復していくうえで排出される血液などの分泌物のことを「悪露(おろ)」と呼びます。分娩直後は真っ赤な出血ですが徐々に色は薄くなり、完全に無くなるには産後4~6週かかります。子宮の回復には授乳や適度な運動がよいとされています。
通常、産後1ヶ月目頃に健診を行い子宮の回復具合を確認します。その時点で回復が良ければまず問題ありません。しかし、まれに子宮の回復が悪かったり、胎盤の破片が子宮の中に残っていたりすると、悪露が長く続いたり量が多くなったりすることがあります。場合によっては子宮の回復を促す子宮収縮剤の内服や、子宮内に残った胎盤を除去する手術が必要になることもあります。
悪露の量が多くいつまでも続く時は主治医に相談して下さい。
30代女性です。生理前になるとイライラしたり、めまいが多くなります。PMSでしょうか。改善方法はありますか?
PMS(月経前症候群)とは月経の1週間ほど前から続く精神的・身体的症状で、月経が始まると治まります。精神症状としてはイライラ感や気分がふさぎ込むなどの症状があり、身体症状としては頭痛、腹痛、腰痛、むくみなどの症状がみられます。原因はまだはっきりしていませんが、女性ホルモンの一つである黄体ホルモンが影響していると言われていて、日本では月経のある女性の70~80%にPMSが認められると言われています。症状が生活に影響を与えるほど強ければ治療の対象となります。まずは生活を規則正しくすること。睡眠をきちんととり定期的に運動するようにしましょう。マグネシウム、カルシウムがPMSに効果的と言われており、それらを含む食事をとるのも効果的です。薬による治療としては、症状にあわせて漢方薬や利尿剤、鎮痛剤を使いますが、ピルなどにより女性ホルモンのバランスをとる治療を行うことも多くなっています。うつ症状など精神症状が強くみられる場合は心療内科への受診を勧めますが、まずは婦人科医へ相談してみては如何でしょうか?
48歳女性です。最近、更年期障害なのかほてりやイライラすることが多くなりました。更年期障害について教えてください。また、女性ホルモンを補充する治療は、乳がんになる可能性が高まるのではないかと心配ですが、いかがなものでしょうか。
更年期障害は閉経前後の卵巣機能の低下、加齢による身体的変化、精神・心理的な要因、社会文化的な環境因子などが原因でおこると考えられており、その症状は、のぼせ・ほてり・発汗・情緒不安などさまざまです。不足している女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)を補うホルモン補充療法はその治療法の一つです。エストロゲンの投与で症状はかなり改善しますが、子宮体癌のリスクを高めてしまうためプロゲステロンと共に投与します。子宮筋腫などの病気で子宮を摘出している方には、子宮体癌の心配がないためエストロゲンのみの投与が行われます。ホルモン補充療法を長期にわたり行うと乳癌へのリスクを心配する意見がありますが、その程度はごくわずかであり、投与方法によってはリスクを高めることはありません。また中止すれば数年でそのリスクは消失します。メリットとデメリットを考えて治療法を選択することが大切です。ホルモン補充療法以外に漢方薬治療やサプリメントなどの方法もあります。婦人科医と相談の上、自分に適した方法を選択してください。
33歳で現在、妊娠9週目です。つわりがひどいのですが、1人目の子どもがまだ2歳半なので目が離せません。どうしたらつわりを和らげることができますか。病院で緩和できますか。
つわりは妊娠によって産生されるホルモン(hCG)や妊娠初期の精神状態によるものとも言われていますが、まだはっきりとした原因は特定されていません。まずはなるべく食事と水分を摂るように心懸けましょう。何を食べなくてはいけないとかを考えず、好きなもの、食べたいものを食べましょう。つわりに効果があるとされる漢方薬や制吐薬もあります。また、鍼灸も効果があるとされる方法です。ビタミンB6はつわりの吐き気を低減する栄養素との報告があり、妊娠用のサプリメントに含まれているものもあります。しかし症状がひどくなり食事が摂れない、すべて吐いてしまう、といった状態が長く続くと赤ちゃんだけでなく自分の身体を維持することが出来なくなってしまいます。その時は病院で点滴による栄養補給が必要となります。つわりは妊娠5~6週頃に始まり妊娠12~16週頃には殆どが良くなります。ゴールのない病気ではありません。妊娠がうまくいっている証拠でもあります。この期間だけを乗り切りましょう。もし身体がしんどければ、必ず医師に相談しましょう。
私はBMIが25で肥満です。肥満は妊娠にも影響があるのでしょうか。
病気が原因で肥満になることがあります。糖尿病や甲状腺機能低下症などがあります。血糖のコントロールが不良の状態で妊娠すると先天奇形の確率が高くなり、甲状腺ホルモンのコントロールが不良だと不妊症や流産の確率が高くなると言われています。妊娠までに血糖値、甲状腺ホルモンの管理が必要です。多嚢胞性卵巣という月経不順や肥満を来す病気では、排卵に影響を及ぼし不妊症の原因となります。なかなか妊娠しない場合や肥満以外に困った症状があれば診察を受けておきましょう。病気が原因でなくても肥満の方が妊娠すると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、巨大児に至る確率が高くなり、分娩時には帝王切開術が必要となる事が多くなります。妊娠前に適正体重にしておくとよいでしょう。しかし無理なダイエットは月経周期や排卵にも影響します。徐々に調整しましょう。妊娠に至った場合、日本産科婦人科学会ではBMIが24以上の方は妊娠中5~7㎏の体重増加に抑えることが望ましいとしています。主治医と相談しながらきちんと体重管理をしていく事が大切です。
私は、現在26歳ですが、10代後半頃から生理痛が激しく、悩んでいます。
今日は二日目なのですが、腹痛・腰痛が激しく、レバー状のおりもののようなものもいつもより多いようです。周期的な痛みがあり、痛みが激しい時は座ることも困難です。生理の時は、いつも腹痛と腰痛があります。柔らかそうな血の塊も少量あります。
生理中で出血しているときに受診しても大丈夫なのでしょうか。どのような診察をされるのでしょうか。今まで、婦人科に行ったことがないので、不安です。
生理痛には子宮内膜症などの病気によって引き起こされるものと、病気でもないのに起こるものとがあります。
子宮はご存知のとおり風船のような形をしています。生理の時はその中に血液がたまり、子宮は筋肉を使って中にたまった血を外に出そうとして収縮します。しかし子宮の出口は非常に狭く、その隙間を通してどろどろの血液を押し出すには相当の収縮力が要求されます。想像してみて下さい。口の中いっぱいにヨーグルトを入れ、ストローをくわえ、そのストローを通してヨーグルトを外に出してみましょう。あっという間にほっぺたが痛くなるでしょう。これと同じことがおなかの中で起こるわけです。座ることも困難なほど痛くなるのもうなずけるはずです。このことが原因で生理痛のある方は出産を経験し子宮の出口が少し開くと生理痛はけろっと治ってしまいます。それまでは痛み止めで経過を見ることとなります。薬は癖になるといやだ、と思うかもしれませんが、月に1日か2日しか飲まないわけですから体にはほとんど影響はありません。
しかしこれはあくまでも病気でない場合に限ります。そのため病気でないことの確認が必要になります。来院してただくと、内診と超音波検査で子宮内膜症などが見られないかどうかを確認します。
確かに産婦人科はなかなか行きづらいと思われがちです。しかし思い切って受診してみて下さい。毎日悩みを持っていた生活が一変します。解決できる悩みなのですから。もし、例えば内診に抵抗があるようでしたら、相談だけの診察ももちろん可能です。
去年の夏頃からおりものの量が多く匂います。生理は毎月規則正しく来るのですが量が少なく、3日ぐらいで終わってしまいます。どこが悪いのでしょうか。
生理周期が正常で生理痛がひどくなければ量が少なくても心配する事はありませんが、おりものについては問題があるようです。正常なおりものは甘酸っぱい匂いで、排卵期に強くなり、色は白か淡いクリーム色で下着について乾くと少し黄色くなります。量については個人差がありますが、下着に染みとおるほどの場合や、黄色味が強かったり茶褐色を帯びているような場合、匂いが非常に強い場合は、膣や子宮の炎症や細菌による感染症などが疑われます。最近、クラミジアやカンジダなどによる感染症が増加しており、この場合放置すると不妊症の原因になることもありますので、早めに産婦人科を受診して検査を受けられる事をお勧めします。
38歳の主婦です。いつも陰部にかゆみがあり、おりものが多く、婦人科に行くとカビと診断されます。2週間ぐらいで治りますが、またすぐにかゆくなります。どうしたら、よくなるでしょうか?
あなたが何度治療してもすぐに再発してしまうのは、御主人にもカビ(おそらくカンジダと思われますが)があるからかもしれません。御主人には泌尿器科の受診をお勧めします。また、かゆみが取れ、おりものが減ったからといって、産婦人科への通院を止めたりしていませんか?症状が無くなった所で必ずカンジダの培養検査を受け確実に治ったことを確かめましょう。日常生活では便秘をしない様気をつけて、排便後は紙で拭くよりはウォシュレットのようなもので洗浄するほうが清潔です。またお尻を拭く場合でも、前から後ろへ拭くようにしましょう。また風邪などで体調を崩している場合は、治るのに時間がかかりますし、抗生物質を長期間服用している場合には、その副作用としてカンジダが発症しやすくなるので注意しましょう。
子宮内膜症の人はどういう治療を受けたら妊娠できる可能性があるのか教えて欲しいです。
子宮内膜症とは、子宮の内側にある膜が子宮以外の所にでき、それが月経の時に刺激されるため、強い下腹部痛、腰痛を引き起こし、時に不妊症の原因となる病気です。治療は鼻から吸入する薬、注射、飲み薬による方法や手術がありますが、薬や注射による治療は4~6ヶ月続ける必要があります。子宮内膜症が不妊症の原因となる場合は、卵巣や卵管などの病状が原因である場合が多いので、薬や手術でそれらの病状を軽減させて妊娠しやすい環境を作ります。最近では、内視鏡を使ってお腹を切らずに手術が出来るようになり、患者さんの負担もずいぶんと軽くなっています。それぞれの患者さんの状況に応じて治療方法が選択されますので、産婦人科の医師に御相談してみて下さい。
55歳女性です。2~3年前より腰痛があり、骨粗しょう症と言われました。最近前かがみになり、歩きにくくなってきましたが、このまま病状は進行するのでしょうか。
骨粗しょう症は、老化により骨を形成しているカルシウムが減少する事が主な原因で、男性より女性の方がなり易い病気です。女性は生理が止まる閉経期になると女性ホルモンの分泌が少なくなり、その結果急速に病状が進みます。この病気では、初めに背骨がもろくなって、つぶれたり曲がったりするので腰痛が起こり、その後体重のかかる足の骨などにも影響が出てきます。このような状態で転んだりすると簡単に骨折してしまいますので、転倒防止などの注意が必要です。治療はカルシウムを食事や薬で補う以外に、女性の場合は女性ホルモンを補うホルモン補充療法が効果的です。整形外科か産婦人科の医師に相談して早めの治療を受けられる事をお勧めします。
3人目を出産してから、おりものがひどく困っています。
痛み、出血などはなく、臭いがするのですが、体質的なものでしょうか?
膣は子宮・卵管を経ておなかの中に通じているため、元々ばい菌が入らないようにしようとする自浄作用があり、関門としての大きな役割を果たしています。この自浄作用がこわれるか、または自浄作用にまさる量の菌が膣に入ったときに膣炎が発症します。性行為、妊娠による免疫力の低下、抗生物質の内服などが原因になることがあります。また膣は尿道、肛門のそばにあるという解剖学的な特徴も原因の一つでもあります。
出産後の臭いのあるおりものは、やはり感染性の膣炎の可能性が高いでしょう。育児による疲労のための免疫力の低下や、出産に伴う膣の形状の変化が原因になっているかもしれません。一度産婦人科を受診して治療を受けてみてはいかがでしょうか。
21才の娘の相談です。ずっと初潮が来ないので、産婦人科にかかり女性ホルモンが少ないのが原因と診断されました。毎日ホルモン剤を飲んで人工的に生理を起こさせてます。薬を続けても大丈夫ですか?
日本での平均初経年齢は12才であり、98%は14才までに初経をむかえるといわれ、日本産科婦人科学会では18才を過ぎても初経を認めないものを原発性無月経と定めています。原発性無月経の原因は様々であり(卵巣、脳、染色体など)、その状況に合わせた治療が必要となります。今回の場合はすでに診断がつきホルモン補充療法を行っているようですね。低ホルモン状態による子宮内膜などへの影響の改善や、ホルモンリズムの再開を期待することが目的となります。副作用には肝臓への影響、体重の増加、血栓症などがありますが、その危険性は低くむしろホルモン状態が悪いままでいることのリスクの方が高いと思われます。今後はホルモンの状態や妊娠希望の有無などにより治療方法を変更する場合がありますが、しばらくは主治医と相談の上この治療を続けることがよいと思われます。
現在妊娠20週の妊婦です。インフルエンザがはやっていますが妊娠をしていてもワクチンをうっても問題ないのでしょうか。またもし症状が出たらどうしたらいいのでしょうか?
米国では毎年約60万人の妊婦さんが季節性インフルエンザワクチン接種を受けていますが、赤ちゃんへの影響を含め大きな問題は起こっておらず、新型インフルエンザワクチンも同様に安全と考えられています。妊婦がインフルエンザに感染した場合、重症化しやすいため、世界保健機構(WHO)はワクチン接種を推奨しています。受診する際は、他の妊婦や褥婦への感染を予防するため、かかりつけの産婦人科を直接受診せず、一般病院を受診します。一般病院での受診が困難な場合や、産科的問題(切迫流・早産、破水など)がある場合には、かかりつけの産婦人科が対応します。いずれの受診の際にも、受診する病院にまず電話連絡をして、マスクを着用して早期に受診することをお勧めします。(9月7日付 日本産婦人科学会 新型インフルエンザに対する対応 参照)
以前から生理痛がひどく病院で鎮痛剤の処方を受けています。最近友人にピルを勧められました。ピルは避妊薬と思っていたのですが生理痛に効果があるのですか?また副作用などの心配はありませんか?
生理痛に対しピルを使用するケースは近年かなり増えてきています。ピルは避妊薬として認可されている薬ですが、副効用という体によい作用(生理痛、過多月経、月経不順、子宮内膜症などへのよい効果)があることが知られています。また、例えば友人に食事に誘われた時「生理痛がひどかったらどうしよう」と心配したり、生理痛がいつ来るのかビクビクしながら鎮痛剤をバッグに常備しておく。このようなことから解放された快適な生活を近年目指すようになってきています。以前のピルには太るなどの副作用がありましたが、最近のピルはホルモンの量が少なく、そのような副作用は殆どおこりません。肝臓への負担や血栓症といった副作用の心配があるといわれますが、これらも極めて希なものです。内服について一度産婦人科で相談してみてはいかがでしょうか。
子宮頸がんのワクチン助成がはじまったと聞きました。接種すれば、効果が期待できるのでしょうか?また、母親の私も受けた方が良いでしょうか?
子宮の入り口(頸部)にできるがんを子宮頸がんと呼び、20~30代の女性では一番多くみられるがんです。HPV(ヒトパピローマウィルス)は人の皮膚などにいるありふれたウイルスですが、その種類は100種類以上あり、その中で10種類ほどが発がん性を持ち、16型と18型のHPVが悪さをすると考えられています。HPVは性交渉で感染し、約80%の女性一生に一度は感染します。しかしそのほとんどは自然に排除されますが、持続的に感染した場合、正常細胞をがん細胞に変化させていくと考えられています。ワクチンはあらかじめ体内にHPVに対する抗体を作ることによって16型と18型の感染をブロックし、約60%の子宮頸がんをなくすことができます。この抗体は一度作られると約20年は効果を維持すると考えられています。HPV感染を治療する効果はありませんが、持続感染を防ぐ効果はあります。そのため最近では HPVの感染の有無や年齢に関わらず、ワクチンを接種することがすすめられています。ただしワクチンで完全に子宮頸がんをなくすことはできません。そのため定期検診を受けて頂くことがすすめられます。
周期は安定していますが、生理痛がひどい時に市販の痛み止めを飲んでいます。しかし最近は癖になってしまったのか、少し痛みが気になるだけでも薬を飲むようになりました。体にはあまり良くないのでしょうか。
生理痛に対して痛み止めを使用するケースは多く見られます。心配な点はやはり副作用です。薬の種類にもよりますが、胃腸、腎臓、肝臓などの機能障害を起こすことがしばしばあります。しかし一月に数錠程度であればまず心配ないでしょう。また飲み慣れてくるとそれほど痛くないうちに服用してしまうことが増えてきます。依存しすぎないように自己管理をすることが大切です。また、痛み止めは痛みをわからなくする薬であって決して病気を治す薬ではないので、もし生理痛の原因となる病気(子宮内膜症など)がある場合は定期的に診察を受けることが大切です。最近では生理痛に対してピルを使うケースが増えてきています。ピルは毎日飲む薬ですが、副作用はほとんど無く、子宮内膜症にも好影響を及ぼします。一度産婦人科医に相談してみるとよいでしょう。
卵巣のあたりがしくしくし重たい感じがあるのですが、すぐ治まります。病院にいったところ、腫れてはいないが水が貯まっていると言われました。今後、放っておいても大丈夫でしょうか?
卵巣は生理の終わり頃からその一部に卵胞という袋を成長させ、卵胞の中に卵子を成熟させます。卵胞から卵子が排出することが排卵です。卵胞は排卵後に黄体と呼ばれる組織に変わり徐々にその大きさを縮小させます。卵胞には卵胞液と呼ばれる液体が貯まります。腫れてはいない、つまり正常の大きさの卵巣でかつ水が貯まった状態とは恐らくこの卵胞が見られたのではないでしょうか。もしそうであるなら放っておいても何ら問題はありません。また、排卵時には卵子と一緒に卵胞液が排出され、しばしば破れた卵巣の組織から出血することがあります。これが排卵痛の原因と考えられ、痛みは排卵当日から数日間続くことがあります。痛みが排卵の時期と一致していればこの痛みと考えても良いと思われますが、そうでなければ他の原因精査が必要となります。

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